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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3 (2023):映画短評

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3 (2023)

2023年5月3日公開 149分

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
(C) 2023 Marvel

ライター7人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.7

ミルクマン斉藤

泣かせてくれるぜ、はぐれ者たち

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

数あるマーベル映画の中で、このシリーズが一番好きなんだなぁと確信させてくれる一本。各々のキャラが叶えられなかった初めて築き得た繋がり…疑似家族の物語だということがいよいよハッキリする。今回の主役はアライグマ(じゃねぇよ)のロケット。彼の悲惨すぎる過去が明らかになることにより、最後の殴り込みが敢然と効いてくる。レディオヘッドに始まりスペースホッグやアース・ウィンド&ファイヤーなどに至るいつもの通りの音楽のチョイスもほとんど完璧に近い。多彩でアイデアに長けた殺陣はもちろん、ジェームズ・ガンはこれからどこへ行くのか(DCの役員になったらしいが)。長丁場ながらあっという間に観せきってしまう傑作だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

主役はロケット!? ともかく、傑作!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『アベンジャーズ』『ソー』シリーズを除けば、劇場版ではじつに6年ぶりの新作。そして待った甲斐のある快作!

 前2作では結果的に銀河を救う、落ちこぼれたちの英雄談だったが、今回のミッションは仲間ロケットの救助が最優先。動機としてわかりやすいし、必然的に物語もエモくなるが、そこはガーディアンズ、笑いを絶やさない。より週刊少年ジャンプっぽさを増したというべきか。

 ガン監督の前作『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』にも通じる弱者への目配せも嬉しく、しっかり泣かせた。90年代の楽曲もシリーズで初めて混ざってきて、いろいろグッとくる。

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大山くまお

負け犬ヒーローたちの大冒険、これにて大団円

大山くまお 評価: ★★★★★ ★★★★★

笑って泣いてぶっ飛ばす。全員が何らかを失った悲惨な過去を持つ“負け犬”ヒーローたち、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの活躍を描くシリーズ完結編。「家族」をテーマに掲げてやや散漫に感じられた『Vol.2』とはうって変わって、今回は「仲間を助ける」というシンプルな行動原理で突っ走る。その爽快感たるやシリーズ最上級のもの。やがて目的が「仲間を助ける」だけじゃなく「弱き者を助ける」になり、さらに「自分を助ける」ことに至る終盤にかけては涙腺がゆるみっぱなし。あらためて、こういうのがヒーローってものだよ、と見せつけられたよう。ジェームズ・ガンが監督に復帰できてよかった!

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くれい響

さよならするのはつらいけど

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

観客の「MCU疲れ」が加速するなか、ほぼ独立したカタチで“ジェームズ・ガン監督なり”のケジメを付ける完結編。冒頭アコギの「Creep」から「こっちも葬式モードか?」と思わせつつ、いい意味でブチ壊す! ウィル・ポールター演じる金ピカ野郎の突貫小僧っぷりに爆笑し、ガモーラの『ワイスピ』レティばりの復活劇に胸躍り、ロケットの悲しい過去に泣かされる。各キャラの成長を描きつつ、動物大好き&トロマ大好きガン監督の人柄がダダ漏れ。奇しくも『マリオ』と被ったビースティ・ボーイズ「No Sleep till Brooklyn」流れる特攻シーンでのアッセンブル感も含め、『エンドゲーム』以来の快作といえる。

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平沢 薫

ガーディアンズは自分たちを救う

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ジェームズ・ガン監督自身の「ガーディアンズたちは、宇宙ではなく自分たちを救う」という発言こそ、このヒーローたちの核心。彼らの最終章となる本作のストーリーは、それを明瞭にする。中でも今回の中心となる、ロケットと、彼のかつての仲間たちとの物語は号泣もの。他のメンバーたちも、それぞれ自分が避けてきたものと向かい合う。そしてやっぱりあの人の姿も見ることができる。

 そんな実は奥深いドラマを描きつつ、いつものこのシリーズらしさは全開。派手なビジュアルのアクション、爆笑のギャグ、気持ちいいポップソングが満載。面々が好きな音楽を語るシーンで、意外なキャラがおお!と思わせる名前をあげたりするのも楽しい。

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村松 健太郎

愉快、痛快、最高です!!

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

アベンジャーズのエピソードを挟んだので実はちょっと久しぶりな『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の待望のオリジナルシリーズ第3弾でした。今回で大きなピリオドを打つために2時間半の上映時間となりましたが、推進力抜群のストーリーテリング(=ジェームズ・ガンの手腕)のおかげで全く苦にならずあっという間に駆け抜けました。近年のマーベル映画として出色のデキで、歴代のマーベル映画の中でも上位に入る一本でした。意外な気もしますがこれ単体でも十分楽しめたのがまたすごい話です。愉快、痛快、娯楽大作のお手本のような映画です。

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斉藤 博昭

ここまで不用意にエモく涙に誘われたのは、MCUでも初の体験

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

記憶と違っても今の経験で成長できる。逆に過去をふまえて新たな人生を生きる。そんなテーマを、過去2作以上に各キャラの特性を生かした見せ場/名セリフで集積し、もちろん仲間の絆が「ここぞ」で発揮され、否が応でも感動を盛り上げる。鮮やかな構成力の勝利。
MCU全体は忘れ、シリーズ完結というドラマなので、とりえあず前作の概要は復習しておいた方がベターか。
ジェームズ・ガンのアクション演出は今回もキレとケレン味が満点。特にワンショット風に見せる終盤のシークエンスに陶酔。そして新たな場所のプロダクションデザインの斬新さと究極美。おぞましさも愛おしさへと化すクリーチャーの造形…と、すべてが高級アートのよう。

この短評にはネタバレを含んでいます
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