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ハロウィン THE END (2022):映画短評

ハロウィン THE END (2022)

2023年4月14日公開 111分

ハロウィン THE END
(C) 2022 UNIVERSAL STUDIOS

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.2

相馬 学

骨太ホラートリロジー、ここに完結!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 新三部作のこの完結編を作るにあたり、グリーン監督は同じジョン・カーペンターの『クリスティーン』を参照したという。なるほど、ブギーマンを甦らせるイジメられっ子という設定は似ている。

 疎外された者の怒りが、惨劇を引き起こす構図。三部作ではコミュニティとブギーマンの関わりが見据えられてきたが、本作でもマイヤーズの暴走をとおして社会の病みが浮かび上がる。

 とはいえ基本的にはホラーなので、まずはスリルを味わいたい。スラッシャーらしい描写は健在だし、ローリーとマイヤーズのファイナルバトルにも燃える。今やオスカー女優J・L・カーティスの大立ち回りにシビレた!

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

負の連鎖を断ち切る新三部作の最終章

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 前作の惨劇から4年後。マイケル・マイヤーズは忽然と姿を消し、平穏な日常を取り戻したかに見えるハドンフィールドだが、しかしトラウマを拭い去れない住民たちは責める相手=スケープゴートを求め、その歪んだ怒りや悪意がマイケルを復活させることとなる。いよいよ迎えた『ハロウィン』新三部作の最終章は、憎しみが新たな憎しみを生み、恐怖が更なる恐怖を招くという負の連鎖を断ち切る物語。やはり最大の見せ場はローリーVSマイケルの最終対決なのだが、シリーズ過去作を一本残らず見てきたファンにとっては既視感が強く、どうしても不完全燃焼に感じてしまうことは否めないだろう。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

見えてくる三部作の全体図が興味深い

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

デヴィッド・ゴードン・グリーン監督による三部作が『ハロウィン』(18)、『ハロウィン KILLS』(21)、そして本作『ハロウィン THE END』(22)で完結。三作を振り返ると、マイケルとは何なのかを(他の続編群のように彼自身を描こうとするのではなく)彼が周囲に及ぼした影響を通して描こうとする三部作にも見える。第1作では生存者ローリーと彼女の家族にとって、第2作ではハドンフィールドの町にとって、この第3作ではまた別の対象にとって、マイケルとは何なのかが描かれる。その試みが興味深い。同時に観客自身に、自分にとってマイケルとは何なのか、自分は彼の何が見たいのかという問いを突きつけてくる。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

モノ足りなさはあるが、納得いく着地点を用意

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

前作のわちゃわちゃしたお祭りノリから一転、シリーズ最終作にして、新たなメインキャラを登場させ、物語を転がすという展開に驚き。しかも、4年間の空白や継承する闇など、取って付けたような設定に戸惑いを隠し切れないが、“あのテーマ曲”と無双な残虐シーンには、やはり胸躍ってしまう性。モノ足りなさはあるが、ただならぬ『ハロウィン』愛を持つデヴィッド・ゴードン・グリーン監督続投だけに、納得いく着地点が用意。『エブエブ』と合わせ技のオスカー受賞に違いないジェイミー・リー・カーティスに「お疲れでした!」言いたい気持ち満載。劇中キーワードとなる桜舞い散る時期の日本公開タイミングも悪くない。

この短評にはネタバレを含んでいます
村松 健太郎

一つの決着のつけ方

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

40年以上に渡って、様々なタイムラインで描かれたシリーズの決着作品。これだけ歴史のあるシリーズですので、どんなピリオドの打ち方を選んでも賛否は出ると思いますが、現状、最適解と言える終わり方でしょう。ジョン・カーペンターとジェイミー・リー・カーティスも年齢的なことも考えると本当にこれでお終いかと思い、少し寂しくもありますが、綺麗な締め方です。もちろん”ハロウィン的なショッキングシーン”は健在で、ちょっと面白いひねりを加えつつもちゃんと『ハロウィン』の新作としても楽しめる一本です。

この短評にはネタバレを含んでいます
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