リバウンド (2023):映画短評
リバウンド (2023)ライター2人の平均評価: 4
なんとも愛おしい韓流スポ根映画の佳作!
廃部寸前の弱小高校バスケ部が、圧倒的に不利な状況にもかかわらず全国大会で強豪校を相手に大活躍したという韓国の実話。どこかで聞いたようなプロットではあるものの、しかしこれが予想を遥かに上回るような面白さだった!指導者未経験の新任コーチ(アン・ジェホン好演!)は人生に挫折した元高校バスケのスター選手、集まったメンバーもここしか行き場のないワケアリ選手ばかり。そんな負け犬集団たちの迷いと葛藤と飛躍を通して、楽しくて夢中になれるものが人生を豊かにする、だからこそ「好き」を諦めるんじゃないと教えてくれる。ユーモラスで軽妙な語り口は勿論、カメラが縦横無尽に駆け回る試合シーンの臨場感と迫力も素晴らしい。
たった6人でバスケ公式戦を戦い抜く奇跡!
信じられないような実話は、それだけでドラマになる。本作は、最大限にそれを生かしたスポ根コメディ。
たった6人でバスケの公式試合を戦い抜き、勝利することはそれだけで奇跡。誰かが大ケガを負って試合に出られなくなれば、もう後がない。そんな緊迫感を生かしながら笑いと涙の物語を展開させる妙。スポ根ドラマとしては目新しさがないが、それでも観ていてグッとくる。
チームの主力選手を演じたイ・シニョンやチョン・ジヌンが不和や友情を体現しつつ熱演を披露。控えがいないのでフルに走り続けなければならない彼らの激しい息遣いが聞こえてきそうな、試合の生々しい描写も生きた。