マスカレード・ナイト (2021):映画短評
マスカレード・ナイト (2021)ライター3人の平均評価: 3.7
バブル感溢れる木村拓哉&長澤まさみのスター映画
高級ホテル・コルテシア東京で行われるカウントダウンパーティに、連続殺人犯が出現するという情報が警察へ寄せられ、あのルール無用刑事・新田浩介と生真面目ホテルマン・山岸尚美が再びタッグを組むことになる。「大晦日にタキシードやドレスで着飾った紳士淑女がラグジュアリーなホテルに集う仮面舞踏会」というバブル感満載な設定に気恥ずかしさを覚えるものの、前作のように一癖二癖ある人々が行き交うグランドホテル形式の謎解きミステリーは良く練られているし、なによりも木村拓哉と長澤まさみの息の合ったコンビネーションが「スター映画」らしい華やかさを演出する。
よりバディ感が強まった続編
今回もバディを組むことになる、木村拓哉演じる新田と長澤まさみ演じる山岸だが、前作より距離感が縮まっていることで、より「HERO」感が色濃くなっている続編。またも豪華キャストが入り乱れる『有頂天ホテル』感も健在であり、年越しカウントダウン・パーティーが始まる23時までのタイムリミット・サスペンスとしての見応えもアリ。石黒賢や沢村一樹が演じる新キャラにムカムカするなか、泉澤祐希演じる新田の部下・関根の成長っぷりに親心をくすぐられるはず。また、前作では、ちょっと分かりにくかった“あの人”も、今回は堂々登場。いろんな意味で通常運転だけに、前作好きなら満足のいく仕上がりといえる。
豪華絢爛、再び
オールスターサスペンス再び。ホテルの利用客は仮面を被っている。しかも、大みそかのカウントダウンパーティーのためにリアルな仮面も被っている。その中にいるであろう殺人犯を追うために再びあの男がホテルに帰ってくる。大晦日の24時間だけの物語に脚色された映画はタイムリミットサスペンスの様相を強め、否が応でも緊張感が増している。前作に引き続き隅々まで豪華キャストが揃い、だれが犯人であってもおかしくないと感じさせる並びに。前作を感じさせる演出もあり、ニヤリとするところも。とにかく映画館で贅沢な時間を過ごしたい方お薦めです。