ラストミッション (2014):映画短評
ラストミッション (2014)ライター2人の平均評価: 3
ネタはほぼ使い回しだけど…
スパイとしては一流だが父親としては失格。そんな主人公が余命3ヶ月と宣告され、残された時間を別れた妻や愛娘との関係修復に充てつつ、同時に危険なミッションもこなしていく。
…ってこれ、脚本を担当するリュック・ベッソンが製作したTVシリーズ「ノー・リミット」のストーリーそのまんま。さらに、同じくベッソン製作の映画「96時間」シリーズとも似通っている要素が多く、あからさまなネタの使い回しに思わず苦笑いする。
とはいえ、マックGのスピーディで痛快な演出はなかなか楽しく、パリを舞台にしたお洒落なビジュアルも魅力がある。久しぶりに主役を張るK・コスナーも、不器用な大人の悲哀を滲ませてチャーミングだ。
ちっとも「最後のミッション」じゃない!
こと脚本作に関してはユルさが目立つL.ベッソン。本作も「主人公は余命数か月」の基本設定さえグズグズにして平然。でも最近のマックGとしては快調な演出ぶりだし、コスナー的には任務遂行よりも大事な「元妻&娘とヨリを戻すぜ大作戦」も微笑ましい(拉致ったイタリア人会計士にパスタソースのレシピを伝授させたり)。でも本作最大のユルさはA.ハード!CIA本部から派遣されたクセに、ボンデージ風の無駄にエロい格好でクレイジー・ホースや巨大水槽の前でケヴィンに近づき、謎の未承認特効薬をエサに標的を仕留めさせるだけ…働けよ! 続編があるとすれば家族を巻き込むしかなかろうが、それだと『96時間』と一緒になるしなあ。