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極道大戦争 (2015):映画短評

極道大戦争 (2015)

2015年6月20日公開 125分

極道大戦争
(C) 2015「極道大戦争」製作委員会

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

ミルクマン斉藤

メインタイトルにひらがなルビ。これが本作の知能指数だ!

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

撮影時期はともかく『風に立つライオン』の次がコレってやっぱ三池崇史はどうかしている。「男といえばヤクザ」なんて極論から始まり、ヤクザ・ヴァンパイアにジャンゴ風殺し屋、アキバルックの狂犬ルヒアン、激臭放つカッパに世界最強テロリストKAERUくん…と書き並べただけじゃなんのこっちゃ判らん(ま、観ても判らん)けれど、とにかく思いついたものを“その程度”で止めて磨かず、それを並べただけでこんなに面白くしてしまう才能は文句なく偉大だが、セット美術だけは徹底的にリアルに凝るアンバランスもどうかしている。極道酒場でんでんの謎の地下室の役割も爆笑。敏感肌で刺青入れられない市原隼人の想像以上の身体能力にも唖然。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

思いつくまま暴れる! 映画の狂気がここに

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 タイトルに騙されてはいけない。任侠はとっかかりに過ぎず、人情、殺戮、男気、吸血、怪獣と、何でもアリ。三池崇史監督が初期のスピリットに立ち戻ったと言われると、なるほど納得がいく。

 舞台となる下町はカオスに覆われ、ドラマがどこに向かうのか予想できない。破たんと言われるとそれまでだが、バイオレンスもアクションも苛烈で、エネルギーの凄まじさにふれると切って捨てられず、そこに三池美学があったことをふと思い出させる。

 アクション好きとしては、市原隼人と『ザ・レイド』のヤヤン・ルヒアンの対決シーンに燃えた。格闘の達人、ルヒアンに劣らない、市原の肉体の鍛えっぷりに感心。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

唖然とするほどハジケてる!

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 唖然とするほどハジケてる。トンでもなく熱い。で、笑える。ヤクザ映画かと思ったらヴァンパイア映画ーーなのかと思ったら怪獣映画なのか?!  "えー、それアリ?!"の連続で、ヤクザの親分はヴァンパイアで、ヤクザ・ヴァンパイアに血を吸われたカタギはみなヤクザ化、着ぐるみのゆるキャラ系クリーチャーは凶暴で、いきなり巨大化する。聞けば、三池崇史監督が"Vシネマ"の自由さと、作り手も楽しむという原点に立ち戻った作品とのこと。三池監督がジョージ・ミラー監督の来日会見に中継参加し、新生マックスの迫力に感動しつつ「『極道大戦争』も負けてないけどな」と言ったのも納得の「マッドマックス」系の"熱さ"だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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