人生は狂詩曲(ラプソディ) (2014):映画短評
人生は狂詩曲(ラプソディ) (2014)ベルギー国内の民族対立を皮肉る異色ミュージカルコメディ
言語文化の違う南北の対立が古くから続くベルギー国内事情を背景に、それぞれの吹奏楽チームが大会優勝を巡っていがみ合う。まあ、日本で言うと東と西みたいなもんかねえ、と思いながら見ていたら、どうもそんな生やさしい問題じゃなかった(笑)。なにしろ、どちらも別の国の言葉を喋っているんだから。同じ国民が2つの文化圏に分断されるという特異な状況が、いわば民族対立の火種になっているのだ。
で、北が南の花形トランペッターを横取りしたことから紛争勃発。両者の大人げない意地の張り合いが展開する。しかもミュージカル風に。ストーリー自体は他愛ないものの、民族対立の愚かさをチクリと揶揄する風刺精神は効いている。
この短評にはネタバレを含んでいます