ヲタクに恋は難しい (2020):映画短評
ヲタクに恋は難しい (2020)ライター2人の平均評価: 3
愛情たっぷりのいじり
福田雄一監督の世界観全開。
ということで、このテンションに乗り切れない人もいるかもしれませんが、私は素直に楽しめました。
ミュージカル映画の大胆アレンジも鷺巣詩郎を起用する本格志向です。
これはピーターパンを5年も務めた高畑充希をヒロインに持ってこれたことから始まった話ではないかと思いますが、流石の立ち振る舞いです。
山崎賢人、菜々緒、斎藤工も長身を活かして映えるダンスシーンを見せてくれます。
THE福田組と言った面々も含めて、演者が監督の遊びに乗っかって遊んでいます、続編も見たいなと思います。
「これでいいのか?」と、戸惑いっぱなしの114分
ここまで福田雄一監督作を観ていながらも、「これでいいのか?」と戸惑いを隠しきれなかった114分。なんせ、おなじみ会話&リアクション芸炸裂のドラマパートと鷲巣詩郎ら、豪華メンバーが参加し、高畑充希の歌唱力の高さを再確認できるオリジナルのミュージカルシーンがまったく噛み合っておらず、それまでの展開が止まってしまう。それに、ファンの反感を買ってしまいそうなレイヤー・花子と先輩・樺倉のキャラ脚色など、『銀魂』に比べると、イマイチ原作愛が足りないようにも。いちばんの見どころが冒頭に延々続く、佐藤二朗演じる部長による女性ゴルファーに関するレクチャーという、奇妙な仕上がりである。