ジュマンジ/ネクスト・レベル (2019):映画短評
ジュマンジ/ネクスト・レベル (2019)ライター4人の平均評価: 3.3
オリジナルの呪縛から解放されたような自由度の高さ
デビート&グローヴァ―のWダニーによる「最高の人生のなんちゃら」的展開に始まり、「ゲーム・オブ・スローンズ」風設定(ハウンドも登場!)やら、まさかのオークワフィナ大活躍やらと、前作のメガヒットもあってか、オリジナルの呪縛から解放されたような自由度の高さが、逆にいい効果を及ぼしている。『ジュラシック・ワールド』な匂いも感じさせるダチョウからの逃避行&マンドリル大襲来の吊り橋アクションも、かなり面白い仕上がりになっているが、ほとんど説明なしに前作キャラが登場し、話が進んでいくためか、前作のおさらいは必修。「まさか、そっちの方向?」とツッコんでしまう3作目の伏線まで飽きさせない。
リブート第二段はクリスマス仕様
『ジュマンジ』のリブート第二段が何でのこの時期?と思ったら、クリスマス映画に仕上がっていました。
ロック様のコメディ演技派どんどん良くなりますね。プロレスラー時代からセルフプロデュースが上手な人でしたが、今回もマッチョなキャラを自認しているというキャラクターがはまります。
ダニー・グローヴァーとダニー・デヴィートという80・90年代の名バイプレイヤーの顔が揃ったのも感慨深いですね。ジェイク・カスダン監督の手堅い演出も定着しましたね。
何でもアリな豪快さは受け継ぎ、感動はちょっぴり変化
ダチョウやマンドリルの大群に、砂漠や雪山での過酷アドベンチャーと、ゲーム内だからOKという「何でもアリ」な豪快さが、この続編でも存分に生きている。リアルさへのツッコミ不要で、お気楽に観られる感覚が、年末年始のイベントムービーらしいかも(前作は日本で4月公開)。そして、お気楽さの果てに、ちょうどいい軽さでホロッとくる展開も前作と同じ。ただ今回は、じいさんキャラが活躍するので、感動のテイストも異なる。異世界モノの王道的な切なさに、いい感じで胸を締めつけられるのだ。アバターキャラの入れ替わりの妙など、前作をまったく観ていないと本気で楽しめない(あまり説明がない)ので、未見の人はチェックはマストです。
吊り橋シーンの立体感と躍動感は3D鑑賞がオススメ
このシリーズの醍醐味は、現実の自分とは違う性質の"アバター"の姿で冒険を繰り広げる楽しさ。それがさらにグレードアップ。得意技や弱点には変更があり、途中でアバターをチェンジするシーンもある。また、ゲームプレイヤーが愛用するアバターに愛着を持ってしまったり、実際の自分がアバターより魅力がないんじゃないかとヘコんだり、ゲーム愛好者なら思い当たるあの気持ちも続々。
もちろん、ゲームだからこそのド派手スペクタクル映像もスケールアップ。中でも、猿の大群に襲われて逃げる途中、無数の吊り橋が上下左右に動いて、接近したり離れたりするシーンの立体感、躍動感は3D映像の効果絶大で、3D鑑賞がオススメ。