ドルフィン・マン~ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ (2017):映画短評
ドルフィン・マン~ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ (2017)海をこよなく愛し、イルカのように生きた男
人類史上初めて100メートルを超える素潜りを成功させ、映画『グラン・ブルー』のモデルともなった伝説のダイバー、ジャック・マイヨール。これまで語られることの多くなかった彼の生涯を、生前の豊富な記録映像はもとより、彼自身が第二の故郷と呼んだ日本をはじめとするゆかりの地を訪れ、彼と交流のあった人々のインタビューを交えながら紐解いていく。原初から変わらぬ深海の世界をありのままに愛し、まるでイルカのごとく地上のしがらみに囚われない自由な人生を送った彼が、しかし晩年は老いの現実を悲観して死を選んだという事実が切ない。まさに人生の光と影。生きることの意味を考えさせられる。
この短評にはネタバレを含んでいます