マーベルズ (2023):映画短評
マーベルズ (2023)ライター3人の平均評価: 4
徹底的に、ヒロインアクション!
MCU最新作は2時間越えが当たり前のマーベル作品の中でも最短の105分。すなわち、テンポの良さはピカイチだ。
さらに注目すべきは共闘するヒーロー3人組も、ヴィランもすべて女性であること。これだけを取ってダイバーシティだ、LGBTだと騒ぐつもりはないが、このキャラでエキサイティングなアクションをMCUで描くことができたのは、とてつもなく新鮮。
配信ドラマ版を観ていないとわからない……という批判もあるが、どの程度までわかればいいのか否かは個人の判断次第だろう。私的には、このスピーディなアクションだけでお腹いっぱい。『キャンディマン』のオタク女性監督N・ダコスタの、またもいい仕事!
アメコミ映画はこれでいい!!
MCU最短の上映時間105分を一気に駆け抜ける快作。フェーズ4辺りから物語の深みを追求するあまり時に重く感じるようになってきた中で、一石を投じる一本となりました。配信ドラマを見ていることが前提の創りについては賛否が分かれそうではありますが、今回は本格的に配信と映画が深く絡み合った作品になっています。頼もしさしかないブリー・ラーソンはもちろん新たなヒーローの2人も個性がちゃんと出ています。3人がつぶし合わないように演出したニア・ダコスタ監督お見事です。当然ですがエンドロールまでお見逃しなく。
3人が瞬時に入れ替わり続ける戦闘に目を奪われる
3人のヒーローたち、キャプテン・マーベル、モニカ・ランボー、ミズ・マーベル、各自の個性の違い、能力の相違点が対比的に描かれて、それぞれのキャラクターの魅力がくっきり。今回はミズ・マーベルの快活さがドラマの雰囲気に与えた影響大。ビジュアル面では"誰かが特殊パワーを使うと、瞬時に3人のいる位置が入れ替わる"という事態の面白さを徹底的に追求。3人それぞれが高速で動き回る戦闘中にも、位置が入れ替わり続け、動体視力の限界に挑んでくる。そしてもちろん、サプライズも用意されている。
さらにMCU映画のお約束、本編の後のオマケシーンも必見。マーベル・ファンなら思わず反応してしまうシーンが待っている。