からかい上手の高木さん (2024):映画短評
からかい上手の高木さん (2024)ライター2人の平均評価: 3.5
ドラマシリーズの空気感をキープ
ついに、東宝作品を手掛ける今泉力哉監督の大一番! 「西方と高木さんのその後」を描くオリジナルストーリーというのは、かなり挑戦的に思えたが、「~(元)高木さん」の要素を上手く取り入れつつ、先行したドラマシリーズの空気感をそのままキープ。Aimerが歌う主題歌「遥か」を突き通した狙いもハマっている。ただ、成人した2人の距離が縮まっていくイベントを要所要所に詰め込んではいるものの、一本の映画としてはモノ足りなさを感じるのは事実。そんななか、今泉監督作の醍醐味といえるクライマックスに突入。監督の十八番である長回しによるリアルな会話劇に圧倒されつつ、ムズキュン間違いなし!
居心地の良い爽やかさ
原作をカバーしたドラマシリーズを経てのオリジナルストーリーが展開する映画版。ただ空気感は変わりなく、とても微笑ましい居心地の良さを感じさせてくれる一本になりました。大々的にロケをした小豆島の風景の穏やかさも良かったのではないかと思います。メインの二人、実年齢で見ると永野芽郁の方が高橋文哉より少し年上なのですが、物語の中での高木さんと西片の関係性を見るとこの年齢差はとても効果的だと思います。ちょっと振り回す時もあれば幼さも感じさせる表情豊かな永野芽郁の魅力がたっぷりと詰め込まれていました。