ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US (2024):映画短評
ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US (2024)大人の恋のときめきがシビアなテーマへ移って戦慄も
滑り出しは明らかに過去に何やら抱えた大人同士のラブストーリー。主人公2人が偶然、アパートの屋上で出会い、会話する冒頭(やや長いけど)では、その後の波乱も予感させ、実際に前半は何度かときめくシーンもちらほらと、基本はロマンチックな結末を確信する。しかし、単純にそうならないのが本作の持ち味。
唐突に「別の話が始まった?」という転換や、親密さと危うさの両面を感じさせる描写(けっこうドキリとする!)も、じわじわテーマに引き寄せるうえで効果的。
B・ライブリーは通常運転。それゆえ観やすい。難しいのは相手役の演技だが、監督が俳優として自ら請け負っており、そこを前提で観ると「作品の意思」が伝わりやすいかも。
この短評にはネタバレを含んでいます