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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (2014):映画短評

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (2014)

2014年9月13日公開 121分

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
(C) 2014 Marvel. All Rights Reserved.

ライター7人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4.9

なかざわひでゆき

ある意味、マニア度が測られる映画かも

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 ハン・ソロ的なアンチヒーローを中心とした落ちこぼれ集団が、銀河系の平和を乱す破壊者の企みを阻止すべく立ち向かう。「スター・ウォーズ」というよりも「宇宙の7人」的なB級感満載。その適度なユルさと荒唐無稽な賑やかさが、改めて宇宙活劇ものの醍醐味を際立たせる。
 なので、ウォークマンって20年も持つか?とか、いろいろとマジに突っ込むのはナシ(笑)。声優担当ヴィン・ディーゼルのセリフがほぼ一つだけ、ロイド・カウフマンやグレッグ・ヘンリーの登板、まさかのケビン・ベーコン推しなジョークなど映画マニアがほくそ笑むネタも盛りだくさん。ただ、その辺にピンと来ないと普通に楽しいSF映画で終わる恐れもあるのだが。

この短評にはネタバレを含んでいます
清水 節

元気が出る!愛すべきダメキャラと脱力ギャグと70年代サウンド

清水 節 評価: ★★★★★ ★★★★★

 おそらく全世界の12%くらいの人々しか期待していなかったであろう、マーベル・スペースオペラの愉快痛快奇々怪々な実写化。より壮大により深刻になっていくアメコミ映画へのアンチテーゼとして見事な脱力感。成功の決め手は、愛すべきダメキャラと、しょーもないギャグの間合いと、元気になる70年代ミュージック連打。あまりのチープさに、シネコン以前の場末の映画館の空気まで甦ってくる。あの頃の音楽はデータ化なんてせず何十年経ってもカセットテープで聴き続けていればパワーの源になるという世代的肯定感と、絶体絶命に陥ったボンクラでも力を合わせれば何とかなるという自己肯定感で包み込み、「映画」の役割を十全に果たすのだ!

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

アメコミ映画? いや、これは立派な“マンガ”の映画!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 マーベルコミックのヒーローの映画化にはいい加減、食傷気味……という人もいるかもしれないが、コレはそういう人にこそ見て欲しい。

 宇宙のはみ出し者(アライグマや“木”もいる奇抜なメンツ!)たちが絶体絶命の危機に立ち向かう。基本的にダメなヤツらばかりだが、それでも一度結束すると絆は固い。ベタだが、こういうことを照れずに堂々とやってしまうノリの良さ。ジェームズ・ガン監督らしいダメ人間映画として大いに楽しんだ。

 “友情”“努力”“勝利”をズバッと描いて見せる本作。アメコミのファンはもちろん、少年ジャンプ、ONE PIECEファンにもオススメだ!

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ミルクマン斉藤

新生「SW」もおちおちしてらんねぇぞ!

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

もはやマーヴェル云々を超えたスペース・オペラ映画の歴史的傑作! ここに横溢するのは、あの『スター・ウォーズ』さえここまで再現できなかった『レンズマン』や『キャプテン・フューチャー』等々、パルプ雑誌に起源する荒唐無稽ヒーローもののテイスト。さすがトロマきっての知恵者ジェイムズ・ガン、“判ってる”感満点である。アライグマに木人間に緑女とケッタイすぎる仲間に比べ、主人公の「地球人」は損な役回りだが、ほとんど「ベストヒットUSA」な選曲の絶妙さとカセットテープへの偏愛も功を奏しきちんと主役の座を主張しているのも実にスペオペヒーローらしい。常連M.ルーカーの見せ場をきっちり用意するのも義理堅いね。

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平沢 薫

思わず爆笑、なのに心が熱くなる!

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

裏ヒーロー映画「スーパー!」を撮ったジェームズ・ガン監督が、今度はヒーロー映画がダークである必要はないことを証明してくれた。キーアイテムは70年代のヒット曲。主人公が母からもらった愛聴歌集テープに収録された名曲の数々が流れ、ギャグにもなるのだが、同時に、この映画が70年代式の肯定的な精神、夢と冒険と友情に貫かれていることをも宣言する。笑えるのに、心が熱くなる。思えば「スター・ウォーズ」の第1作も1977年の公開だった。

宇宙の彼方、巨人の頭蓋骨の内側にある街の名がNowhereならぬKnowhereで、流れる曲がデヴィッド・ボウイの「月世界の白昼夢」。そんなクラクラも続々。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

トロマ馬鹿、ハリウッドの頂点に立つ!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『トロメオ&ジュリエット』からジェームズ・ガンを追っかけてた者としては、『スーパー!』の(長編)次回作がマーベル大作というのは嬉しくも、映画界から抹殺の恐れも感じた。相変わらず常連のマイケル・ルーカーに、売れない俳優やってる実弟、そして師匠ロイド・カウフマンを囚人役で出すスタンスは変わらず。だが、ウォークマン(つかカセット)へのこだわりにニヤケさせられ、アライグマと樹木の友情に男泣きさせられ、最終決戦前にかかる「チェリー・ボム」で高まらされた。完全にブロックバスターの仕上がりであり、スペースオペラとしてもエイブラムス版『スタートレック』超。まさにトロマ馬鹿がハリウッドの頂点に立った瞬間。

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

「ありだよ、いいじゃん」な痛快スペース・オペラ

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

人種差別やテロとの戦いなどの社会問題を反映するアメコミ映画が上質と評される風潮に違和感を覚えていた私が待っていたのがこれ! 「カム・アンド・ゲット・ユア・ラブ」に乗った宇宙版インディ・ジョーンズな主役ピーターが登場した瞬間に、いい意味で脱力! 「大作を背負えない」とケナされたクリス・プラットだが実にすんばらしいコミック・タイミング。しかも少年時代の喪失感が残るナイーブさもにじみ出ていて、まさに当たり役。派手なアクションや小技の効いたガジェットで話はどんどん盛り上がり、一気呵成に突っ走る。この疾走感とさらなる広がりを示唆する物語は、『スター・ウォーズ』シリーズに続くスペース・オペラ誕生の予感。

この短評にはネタバレを含んでいます
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