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ロスト・バケーション (2016):映画短評

ロスト・バケーション (2016)

2016年7月23日公開 90分

ロスト・バケーション

ライター4人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

くれい響

夏休み大作で食傷気味になったときの、この一本!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

産後とは思えないブレイク・ライブリーのボディも映えまくる美しいビーチに対して、それなりにリアルなグロ描写で味付け。いささか強引ながら、しっかりハデなクライマックスまで引っ張る、ジャウマ・コレット=セラ監督の職人技も光りまくる。さらには、“母なる海”を舞台に、自信を喪失していたヒロインと翼を負傷したカモメがリンクさせるなど、“ザ・浅瀬”というシンプルな原題&設定から予想させるサメ・パニック映画というより、“海版『ゼロ・グラ』”といえるサバイバル・ドラマに落とし込んだ意外性もポイント高し。しかも、『ゼロ・グラ』同様、約90分にまとめあげたこともあり、全米でスマッシュヒット中なのも十分に納得できる。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

サメ映画の新次元を切り開く極小限定空間カリラー

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 『ジョーズ』に始まったサメ映画の主流はモブ・パニックを基調にしているが、その点本作はソリッド。一匹のサメとひとりのビキニ美女の対決という、シンプルかつ無駄のない構造でグイグイ引き込む。

 負傷して小さな岩場に取り残されたヒロインがサメと対峙。孤立無援、流血、満潮等の逸話がスリルを盛り立て、俯瞰ショットの効果的な挿入が緊迫感をあおる。スリラーの分野で快作を連発するジャウマ・コレット=セラの引き締まった演出は絶妙。ヒロイン、ブレイク・ライブリーの眩い水着姿も目を引かずにおかない。

 岩場でのサバイバルはサメ映画というより『127時間』等の極小限定空間映画に近い。濃密な緊張が漂う90分。快作!

この短評にはネタバレを含んでいます
山縣みどり

美女VS鮫、この響きだけで見ずにいられない

山縣みどり 評価: ★★★★★ ★★★★★

『ジョーズ』がトラウマなので鮫映画は苦手だが、バカっぽい『シャークネード』系は大好物。美女VS鮫と聞くだけで、見ずにはいられない! 鮫に襲撃される美女をブレイク・ライブリーが演じる時点で結果は見えているけれど、その過程は思う存分に楽しめる。ノー天気なサーファーや欲を優先させた酔っぱらいが餌食となり、「次は私?」というサスペンスフルな状況に持っていくテンポのいい演出に中だるみは一切無し。さすがジャウマ・コレット・セラ監督! そして物語をほぼひとりで牽引したブレイクの熱演に拍手。本当に体張ってる感じ満載。ヒロインが医学生という設定も効果的で、彼女が駆使するさまざまな機知はいざという時に役立つかも。

この短評にはネタバレを含んでいます
平沢 薫

ある意味、海岸版「ゼロ・グラビティ」

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 モンスター・パニック映画でありつつ、海岸版「ゼロ・グラビティ」でもある。主演のブレイク・ライヴリーは、TV「ゴシップガール」「野蛮なやつら/SAVAGES」「アデライン、100年目の恋」、ウディ・アレン監督作と、順調にキャリアを積んでいる中、なぜモンスター映画に?と思ったら、それだけの映画ではなかった。全編を通して、ほぼヒロインの一人芝居。母の死に傷つき進路に悩む女子学生が、ただ一人、サメのいる海を岸辺に辿り着こうとする。そのために知力と体力、気力を総動員する。その過程で、意識が少しずつ変化していく。「ゼロ・グラビティ」同様、そんな極限状況下のひとりの人間の行動と心理が丹念に描かれている。

この短評にはネタバレを含んでいます
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