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オールド・ガード (2020):映画短評

オールド・ガード (2020)

2020年7月10日公開 124分

オールド・ガード
Netflix映画『オールド・ガード』7月10日(金)より独占配信開始

ライター5人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.6

斉藤 博昭

設定もアクションも入り込みやすく、主人公たちの関係性も新しい

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

主人公たちと歴史の重なりを「もう少し観たい」との意見も聞くが、現在のドラマに集中したことで、スーパーヒーロー的な空想面が弱まり、リアルなアクション映画として迫ってくる。この選択は、正解かと。迫力と華麗さを極めたシャーリーズを中心に、アクション場面は演出・編集で見やすく設計され、好印象。後半はその動きに運命と向き合う悲壮感も加味され、時折、胸を締めつける。

愛する者すべてに先立たれ、永遠に苦痛が消えないなど、不死の宿命との葛藤は、押し付けがましくなくサラリと物語に絡め、一瞬登場する人物のセリフが効果的だったりと、脚本も巧妙。仲間の絆と愛の関係性も、この手の作品にしては新しく、続編を観たくなる。

この短評にはネタバレを含んでいます
猿渡 由紀

シャーリーズはもちろんキキ・レインも光る

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

普通と違うことを誰にも言えず、非常に数少ない、自分と同じ人たちと疑似家族を作っている、という部分は「X-MEN」を思わせる。そんな中、自分の「特性」に初めて気づく若き米軍兵に重きを置くことで、観る者が彼女と一緒にその世界に入っていけるようにしたのは良いアイデア。彼女を演じる女優に「ビール・ストリートの恋人たち」のキキ・レインをキャストしたのも新鮮。彼女と主演のシャーリーズが、姉妹愛、師弟愛のようなものを築いていく過程もおもしろい。ほかの仲間たちもそれぞれにユニークな歴史が設定されているし、その部分をもっと見たかった気はするが、そこはあえて続編のために取っておいたのかも。

この短評にはネタバレを含んでいます
相馬 学

“痛み”があるから魅力的なバトルヒロイン

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 アクションヒロインがさらに板についてきたC・セロン。不死者の戦隊のリーダーにふんした本作でも切れ味鋭く大暴れ。抑制の効いたセリフ回しでストイックなキャラになりきった。

 不死者にも不死でなくなるときがくる、という運命を背負った彼女の葛藤のエピソードに加え、自身が不死者であると知って大いに戸惑う新人女戦士の成長劇も味。K・レインのセロンに負けない存在感がイイ。

 設定面で面白いのは不死とは言え、肉体的な痛みがあること。撃たれても死なないが、死ぬほど痛いのは常人と一緒。ヒロインたちのハードなアクションが生々しいのは、この苦痛の設定ゆえだろう。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

歴史の裏側で悪と戦ってきたヒーローたち

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 この世には太古の昔から、数世紀ごとに不老不死の戦士が現れる…という設定のもと、世間から素性を隠す彼らは秘かに傭兵軍団を組織し、世界史の様々な局面で人知れず悪と戦ってきた。そのリーダーが最長老のシャーリーズ・セロンというわけだ。で、そんな彼らの正体がふとしたことから外部に漏れ、巨大悪徳企業によって不老不死研究の実験台として狙われる。ストーリー自体はわりと平凡。しかし、伝奇的要素を含んだプロットはなかなか面白いし、スーパーヒーロー要素よりもミリタリー・アクションに重点を置いた演出も正解だ。恐らくシリーズ化を視野に入れていると思うので、その序章としてはアリだろう。

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平沢 薫

クールでソリッドなシャーリーズ・セロンにシビレる

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 リアルな戦争アクションなのかと思うと、あっと驚く設定が待っている。キャラクターたちのいかにもアメコミ原作らしい設定に、肉弾戦を多用したリアルなアクション演出、この2つ対照的な要素をカップリングさせたところが妙味。
 目を奪うのは、黒髪短髪のシャーリーズ・セロン演じるヒロインのクールでソリッドな美しさ。百戦錬磨のタフな戦士で、言動にも動きにも、身体の形にも無駄がない。その身体を駆使した殴る蹴るの肉弾戦が満載。機能性を優先した体の輪郭がよくわかる衣服が、完璧なプロポーションを際立たせる。そのままでは美女すぎるので、長い戦闘の果てに疲れ果てているという設定なのもいい。

この短評にはネタバレを含んでいます
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