シビル・ウォー アメリカ最後の日 (2024):映画短評
シビル・ウォー アメリカ最後の日 (2024)A・ガーランド監督×A24流儀のブロックバスター風刺活劇
合衆国を分断するテキサス・カリフォルニア同盟vs政府軍の内戦。日本なら『翔んで埼玉』流のジョークで済むだろうが、本作は大統領選を控えた2024年の実相を1861年からの南北戦争の再来イメージ――21世紀Ver.として設計する。ドキュメンタルな恐怖と臨場感は、ヴェトナム戦争時の真っ只中で撮られた怪作『懲罰大陸★USA』にも近い。
物語はジャーナリスト物の定石が基本で、先輩・後輩の関係にK・ダンスト&C・スピーニーを置いたのが秀逸。全体は劇場体感型の戦慄のアトラクションだ。スーサイドの「Rocket USA」「Dream Baby Dream」といった選曲等に非主流派の感性をしっかり残している。
この短評にはネタバレを含んでいます