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シビル・ウォー アメリカ最後の日 (2024):映画短評

シビル・ウォー アメリカ最後の日 (2024)

2024年10月4日公開 109分

シビル・ウォー アメリカ最後の日
(C) 2023 Miller Avenue Rights LLC; IPR.VC Fund II KY. All Rights Reserved.

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

斉藤 博昭

アクション映画の見応えと世界の今がシンクロ。これぞ表現の見本

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

ここ数年の情勢を見る限り、アメリカがここまで分断される光景に“近い未来”だと生々しい衝撃を受ける人は多いはず。記録に徹するジャーナリストチームを主眼にしたことで、ロードムービーの味わい、行く先々での凄絶運命と安らぎのメリハリでテンションが途切れない。特に中盤に登場する、カメオ出演の名役者のキャラは、自身の正義と他者への偏見がMAXで沸点で達し、アメリカ社会を象徴。久しぶりに怖すぎるものを目にした印象。戦争の現場での兵士の異様な昂揚感も刻印された。
キャストも役に没入。『プリシラ』『エイリアン:ロムルス』と、まったく違った顔、および表現をみせるケイリー・スピーニーの柔軟力を実感した。大器の予感。

この短評にはネタバレを含んでいます
森 直人

A・ガーランド監督×A24流儀のブロックバスター風刺活劇

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

合衆国を分断するテキサス・カリフォルニア同盟vs政府軍の内戦。日本なら『翔んで埼玉』流のジョークで済むだろうが、本作は大統領選を控えた2024年の実相を1861年からの南北戦争の再来イメージ――21世紀Ver.として設計する。ドキュメンタルな恐怖と臨場感は、ヴェトナム戦争時の真っ只中で撮られた怪作『懲罰大陸★USA』にも近い。

物語はジャーナリスト物の定石が基本で、先輩・後輩の関係にK・ダンスト&C・スピーニーを置いたのが秀逸。全体は劇場体感型の戦慄のアトラクションだ。スーサイドの「Rocket USA」「Dream Baby Dream」といった選曲等に非主流派の感性をしっかり残している。

この短評にはネタバレを含んでいます
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