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ツイスターズ (2024):映画短評

ツイスターズ (2024)

2024年8月1日公開 122分

ツイスターズ
(C) 2024 UNIVERSAL STUDIOS,WARNER BROS.ENT.&AMBLIN ENTERTAINMENT,INC.

ライター7人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.9

相馬 学

トルネード、かかってこい!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 竜巻から逃げるのではなく、向かっていくーー能動姿勢のアクションは前作『ツイスター』と同様で嬉しくなる。

 ディザスター色は濃厚で、被害を最小限にとどめようとする主人公たちの奮闘が前作とは異なるポイント。竜巻追跡の目的に人道的なものを加えた、『ミナリ』のL・I・チョン監督の工夫が人間ドラマの妙味として機能する。

 D・エドガー=ジョーンズとG・パウエルの旬のスターカップリングも生き、両者が体現する竜巻へのオタク的こだわりも面白い。嵐を追う者は、みずからも嵐になる。そんなキャラクター像に魅力を覚える。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

ハリウッドが誇るブロックバスターとしての醍醐味

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

28年ぶりの今さら感に加え、『イントゥ・ザ・ストーム』『NOPE』といった明らかに優秀なフォロワー後という悪条件の中、前作同様ハリウッドが誇るブロックバスターとしての醍醐味に圧倒! かなりトラウマ抱えたヒロインと明らかにチャラいカウボーイとの関係性は、恐ろしいほど紋切り型ではあるが、『オズの魔法使い』チームとの関係性など、ここまで潔いのも魅力的。スピルバーグの一言でカットされたラストシーンなど、しっかりアップデートもされており、今後『バトルランナー』が控えるなど、続編・リメイクならおまかせな“おっさんホイホイ俳優”になりつつあるグレン・パウエルの笑顔に、★おまけ!

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猿渡 由紀

特定のモダンな要素はあえて入れず娯楽に徹する

猿渡 由紀 評価: ★★★★★ ★★★★★

原作があるので当然と言えばそうだが、1996年のオリジナルと共通する要素は多数。過去の竜巻の恐怖で始まり、クライマックスでもさらにたっぷりあるのも同じ。主役は間違いなく竜巻。そこが見どころであり、それらのシーンの迫力は十分。キャラクターはやや薄いが、今ノリに乗っているグレン・パウエルは相変わらずカリスマがあるし、デイジー・エドガー=ジョーンズも魅力的だ。竜巻が地域に与える被害をもっと描いたのは、現代らしい視点。その一方、気候変動のせいで自然災害が増えていることには一切触れられない。お説教は避け、すべての人たちに見てもらえるポップコーン映画に徹するという使命の表れか。

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斉藤 博昭

極暑の日本の夏にぴったりの一作かも!?

斉藤 博昭 評価: ★★★★★ ★★★★★

いきなり巨大竜巻の猛攻に呆気にとられ、つかみはOK。その冒頭で青春ムービー的ノリを予感させるも、メイン部分になると、竜巻に立ち向かう勇者たちのディザスターエンタメにシフト。『ミナリ』のアイザック・チョン監督は、あくまで作品の目的に徹し、作家性を探るのは困難も、メインキャラの仲間にセクシュアリティの多様性を“匂わせる”あたりが今っぽい。主人公2人がロマンティックになりそうでならないのも物語として素直。この状況で「みんなもっと警戒しようよ」というツッコミ方は、映画の楽しみ方として正しい。

竜巻の威力を弱める超吸水性ポリマーを目の当たりにして、これ日本の夏の湿気対策に使ってほしい…なんて夢想した。

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村松 健太郎

醍醐味がたっぷり、本家は違う

村松 健太郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

前作から28年ぶりの続編ということで、時間が経ちすぎたことで、設定などの繋がりについては創り手も見る側もあまり気にしなくてよくなったことが巧い方向に機能して、ここから入っても十分楽しめる娯楽大作になっておりました。監督がまさかのリー・アイザック・チョンということで驚きましたが、意外とこういったジャンルの映画がお好きなようで、大変気の利いたところがたくさんありました。前作以降”竜巻モノ映画”というのは低予算映画の中にたくさん作られてきましたが、やはり本家は違うぞ!というところを見せてくれました。これこそ大画面、大音響で観て楽しい一本だと言えるでしょう。

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平沢 薫

ディザスター映画の醍醐味を大音響で体感

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 正々堂々たるディザスター映画。『ミナリ』のリー・アイザック・チョン監督は、この映画で観客が見たいものは何なのかを、見誤らない。冒頭から、何度も、さまざまなタイプの竜巻が襲来し、それを現象として遠くから描写するのではなく、それに巻き込まれた人間がその時に陥る状況、身体が体感するものを描く。彼らが吹き飛ばされまいと鉄製の建造物にしがみついている時、気づくとこちらも歯を食いしばっている。その臨場感に、音響効果が大きく貢献している。

 この監督のこと、人物の性格や人間関係の描写は必要なだけある。デイジー・エドガー=ジョーンズ演じる主人公の大声を出さない性格も、エンディングの光景も魅力的。

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森 直人

意外に良い出来では!?

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

大味ながらも侮れない。猛獣を竜巻に替えたホークスの『ハタリ!』(62年)が96年版のコンセプトだったとしたら、同様の設計を踏襲しつつ、より現代的なブロックバスター映画に仕上げている。オクラホマの土地をよく活かしたパニックスリラーと西部劇の融合といった趣で、リー・アイザック・チョン(『ミナリ』)の監督起用も納得。

竜巻は気候変動との関連も語られるシリアスな問題だけに、基本は真面目に取り組みつつ、大作系らしい華やかさも忘れていない。田舎ではパット・ベネターのTシャツを着用するD・エドガー=ジョーンズ、トルネードカウボーイのG・パウエルは旬の輝き。映画館のシーンの『フランケンシュタイン』にも吃驚!

この短評にはネタバレを含んでいます
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